占いにおける冥王星の重要性
冥王星が占星術で扱われる理由
占星術では、天体が人々の性格や運命、人生の転機に影響を与えると考えられています。その中でも冥王星は、比較的近代になって占星術に取り入れられた天体です。1930年に発見された冥王星は、他の天体に比べて小さく、また地球から非常に遠い存在ですが、その象徴的な意味は深く重厚です。
今回は、Pluto!!
当時11歳の少女が名づけを提案したのだ!!
そうなの!?
図書館司書の孫娘だ、ロマンがあるだろう
占星術において冥王星は「トランスサタニアン」と呼ばれる天王星、海王星と共に、土星以遠の天体群に分類されます。これらの天体は個人だけでなく、世代や社会に影響を与えるとも言われます。特に冥王星は、一つの星座を通過するのに約20年かかるため、個々の人間の人生を長期的な視点で見つめることを促します。そのため、占星術の中で冥王星は「再生」「変容」「破壊と創造」を象徴する特別な存在として扱われています。
さらに、冥王星が地球から最も遠い位置にありながらも、精神的・無意識の奥深くに作用するエネルギーを象徴することが、その強い影響力を表しています。この天体のエネルギーは、表面的には見えにくいものの、私たちの人生における大きな転換点や内面的な成長と密接に結びついています。
冥王星の象徴するもの
冥王星の象徴は、その名前が示すように、ローマ神話の冥界の神「プルート」に由来します。このことからもわかるように、冥王星は目に見えない深い領域や神秘的なテーマと結びついています。具体的には以下のようなテーマを象徴しています。
1.変容と再生
冥王星は破壊のエネルギーを持つ一方で、そこから再生を促します。たとえば、人生の中で何かを「手放す」ことが必要なとき、そのプロセスを通じて新たな可能性が芽生えることを示唆します。このテーマは、終わりを迎えた関係や状況から、新たな人生を築くプロセスにおいて強く現れます。
2.無意識の力
冥王星は私たちの無意識や影の部分に光を当てます。自分も気付いていない感情や過去のトラウマ、抑圧された願望などを炙り出し、それらと向き合うことを求めます。このプロセスは痛みを伴うこともおありますが、深い癒しと解放をもたらすでしょう。
3.権力と支配
冥王星は権力やコントロール、支配といったテーマにも関連しています。このエネルギーがポジティブに働く場合、自分自身の人生を力強く切り開く能力として現れます。しかし、ネガティブに働くと、自分や他者を過剰にコントロールしようとする力として作用することがあります。
4.破壊と再建
冥王星が象徴するのは、ただの破壊ではなく、より良いものを築くための破壊です。これは、古い価値観や無駄な執着を手放し、新しいステージに進むためのプロセスを表しています。
冥王星のエネルギーを活かすには
占星術で冥王星を知ることは、自分自身の内面と深く向き合うきっかけになります。冥王星は一見厳しい試練や変化をもたらしますが、それを乗り越えることで人生に深い変容をもたらします。占いを受ける際には、冥王星があなたのホロスコープのどこに位置し、どのようなテーマをもたらしてくれるのかを知ることで、人生の転換期や挑戦をポジティブに受け入れるヒントが得られるでしょう。
冥王星の天文学的背景
冥王星の発見とその特性
冥王星は1930年2月18日、アメリカの天文学者クライド・トンボーによって発見されました。この発見は、当時の天文学会にとって大きなニュースでした。
冥王星の名前は、ローマ神話に登場する冥界の神「プルート」から取られています。この名前は、暗く冷たいその位置や神秘的な性質を象徴しています。また、惑星記号の「PL」は、冥王星の存在を予測した天文学者パーシヴァル・ローウェル(Percival Lowell)に敬意を表したものでもあります。
冥王星の特性
・直径:約2,370km(地球の月よりも小さい)
・質量:地球の月の0.2%程度
・公転周期:約248年(太陽の周りを一周するのに248年かかる)
・軌道の特性:冥王星の軌道はかなりの楕円形をしており、時に海王星の内側を通ることもあります。また、軌道面は太陽系の他の惑星と比べて17度ほど傾いており、特異な特徴を持っています。
冥王星は、その小ささと遠さから非常に暗い天体ですが、表面には氷や岩が存在し、大気は主に窒素で構成されています。2015年にNASAの探査機「ニューホライズンズ」が冥王星を訪れたことで、氷に覆われた山々や平原などの詳細な地形が明らかになりました。
そういえば、最近水瓶座に入ったわよね?
その通りだ。よく耳にした「風の時代」突入だな。
えっと…公転周期を考えると、、、
前回の水瓶座入りは240年前ということになるな。
すごっ!!
冥王星が「惑星」から「準惑星」に分類された理由
冥王星は長らく「太陽系の第9惑星」として知られていましたが、2006年にその地位が「準惑星」に変更されました。この変更は、国際天文学連合(IAU)が惑星の定義を明確化したことによるものです。
惑星の定義(2006年改訂)
IAUによると、惑星は以下の3つの条件を満たす天体と定義されました。
1.太陽を周回していること
2.十分な質量があり、自己重力によってほぼ球体になっていること
3.軌道上の他の天体を排除するだけの力を持ち、周辺の領域を「支配」していること
冥王星は1と2を満たしているものの、3つ目の条件である「軌道上の支配力」を持たないと判断されました。冥王星の軌道付近には、多くの小天体が存在しており、これらを排除するだけの重力を持たないためです。
この結果、冥王星は新たに定義された「準惑星」というカテゴリに分類されることになりました。これには冥王星以外にも、エリスやケレスといった天体が含まれています。
惑星から準惑星への分類変更が与えた影響
冥王星が「惑星」ではなくなったことは、天文学において大きな論争を巻き起こしました。一部の科学者や一般の人々は、冥王星を惑星とみなすべきだと主張し、「Plutoed(冥王星された)」という新語が「降格」や「格下げ」を意味する言葉として話題になったほどです。
一方で、冥王星が準惑星に分類されたことで、太陽系の理解が広がり、「太陽系外縁天体」や「カイパーベルト」の研究が活発になりました。冥王星は、太陽系外縁部の探求を象徴する存在となり、科学的にも新たな発見のきっかけを提供しています。
冥王星を占いで扱う意義
冥王星の科学的背景を知ることは、占星術における象徴性を理解する上でも重要です。長い周期を持ち、私たちの人生に大きな変化を持たらす象徴として扱われる冥王星。その特性を知ることで、より深い洞察を得られるでしょう。
激動の冥王星でした!
身をもってその存在を示す!
それでは
また次回!